バンコクの夜風に優しく吹かれながら「アジアティーク・ザ・リバーフロント」へ
タイは78県あり、ほとんどの県で最低1ヶ所は夜市、つまりナイトバザールが存在する。なかでもバンコクは夜市激戦区。そのなかで最大級であり、最も写真映えするのはチャオプラヤ河沿いにある「アジアティーク・ザ・リバーフロント」だ。
ここは19世紀後半にシャム王国(当時のタイ)が海外にチーク材を輸出するための船着き場として使っていた場所で、そのころに造られた歴史ある古いレンガ造りの倉庫街を改装している。
東京ドーム2.5個分の広さを持つこのナイトバザールは2012年4月にオープンして以来、チャオプラヤからの夜風に吹かれながら散歩を楽しめる場所でもあり、かつ食事処も豊富で、一晩をゆっくりと過ごせるバザールとして人気を集めている。
そんな「アジアティーク」の一夜を覗いてみよう。
船で来るとまず見えてくる、アジアティークのもうひとつの正面。
ゴルフで疲れた身体を「アジアティーク」でリラックスさせる
「アジアティーク」はバンコク最大規模のナイトマーケットとされ、古いレンガ造りの倉庫は雰囲気も抜群。およそ1500におよぶ小売店と、40もの飲食店がある。そのため、例えば買いものであれば、タイの流行の最先端もののほか、外国人が好む雑貨なども売られていて、土産ものや自分へのご褒美のためのショッピングが楽しめること請け合いだ。
特に女性に向いた石けんや香水、スキンケア・グッズなども充実している。石けんは天然成分だけで作られているものが昨今のタイでは主流になっていて、石けんそのもののデザインのよさだけでなく、肌に優しいことでも好評。ハーバル・ボール(タイ・ハーブを布で包んだ球状のグッズ)など自宅でのリラックスに利用できるアイテムも多く、「アジアティーク」は美容スポットとしても注目したい。
暗くなるとライトアップが美しく、インスタ映えもする。
川沿いのデッキはイベントスペースとなっており、テント屋台も。
ほかには、足の角質を食べてくれる「ドクター・フィッシュ」も体験できる。日本にもあるが、やけに魚が少ないこともよくあるのではないだろうか。タイならたくさんの魚が水槽にいるので、一斉に足に群がってくるところはくすぐったくも気持ちいい。ゴルフでは足も疲れることだろう。男性もこういったリラックスできるスポットを「アジアティーク」で楽しんでもらいたいところだ。
これだけ魚が群がってくれると爽快。
食事もハイレベルで楽しめるナイトスポット
「アジアティーク」の敷地内には多数の飲食店も並ぶ。どこかで食事したあとの散歩にやって来てもいいし、ここで最初からディナーの予定を入れてもいい。スタンド形式の屋台風の店から、各国料理のレストランもある。タイ料理を楽しめる店も多く、中でも河に近い場所には日本人に人気の高級タイ料理店「バーンカニタ」が支店を出している。
倉庫街は大きく4つのゾーンに分かれている。
おすすめのタイ料理店はほかにもある。タイの古典舞踊を操り人形で再現したショーをメインにしたタイ料理店「ジョールイス(JoeLouis:TheArt of ThaiCusine)」だ。タイの伝統芸能で、本来ならば入場券を買って見学するようなショーであるが、ここでは食事とともに楽しむことができる貴重な店になる。
タイの伝統芸能のひとつである操り人形。
昼間の観光や、炎天下でのゴルフなどで疲れた胃腸は、ときにタイ料理を受けつけないこともあろう。そんなときは「アジアティーク」なら和食店もある。その日のゴルフの成績を仲間と語り合うにふさわしい和食店などだ。
さらに、日本人に食べ慣れた洋食などもあれば、パブレストランも揃う。とにかく「アジアティーク」ならなんでも食べられると思っていていい。
アトラクションが充実していることも大きな魅力
エンターテインメントも充実しているのもまた「アジアティーク」の魅力のひとつだ。
この施設のシンボルとも言える巨大観覧車もあり、バンコクの夜景を一望できる。太っ腹に2周回ってくれるので、有料(やや高い!)ではあるものの、損はきっとない。
大人400THBと安くないが、夜景がきれいだと評判がいい。
さらに、バンコクで最も有名で、かつては中心地にあったニューハーフのキャバレーショー「カリプソ」は「アジアティーク」の開業とともにここに移転。施設正門にシアターがあるので、真っ先に足を運びたいイベントのひとつでもある。タイのニューハーフの中でもトップクラスに美しい女性(?)たちが華やかに踊る姿は感動に値するだろう。
歌あり踊りあり笑いあり。バンコク3大ニューハーフショーの1つ。
「アジアティーク」へはタクシーでもいいし、BTSサパンタークシン駅前の船着き場から乗り合いボートで行ける。17時から22時半ごろの運行で、30分おきにそれぞれの船着き場を出発する。
「アジアティーク」はかつて実際に使用されていた倉庫街だ。トロッコ用として使われたのか線路が敷設されていた痕跡のほか、労働者の銅像、当時のクレーンなどが飾られている。「アジアティーク」の最大の見所はこういった歴史と現在の生活が融合している姿にある。歴史を感じたい人はチャオプラヤ河沿いのゾーンから周って見ることをおすすめする。
川辺には労働者の銅像が生きているかのように飾られている。
【データ】
名称:ASIATIQUE THE RIVERFRONT
住所:2194 Charoenkrung Rd. Wat Prayakrai BangkorLaem Bangkok
時間:16:00~0:00(ただし、内部の店舗はそれぞれ営業時間が異なる)
定休:ナシ
最寄り駅:BTSサパンタークシン駅からタクシー、もしくはサパンタークシン船着場からASIATIQUE行きの乗合ボート(17:00~22:30ごろ)で行ける
URL:http://www.asiatiquethailand.com/
地図:Googleマップで確認
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