タイの高級デパートなのに子どもも楽しめるのが「サイアム・パラゴン」
サイアムセンターから直結するサイアム・パラゴンの入り口
タイの高級デパートは主に富裕層の大人をターゲットにしたデパートばかりだ。そのため、家族で行ってもみんなが楽しめるというわけではないのが残念なところだ。
しかし、そんなタイの常識を覆したのがこの「サイアム・パラゴン」と言える。BTSサイアム駅に直結しているので、アクセスの利便性もまた家族向きだ。
ポルシェのディーラーがあった
高級感で言えば、タイでも有数の高級レストランも入居しているし、ショッピングセンターでありながら、欧米の超高級車のディーラーまで店舗を構えている。タイではスポーツカーやラグジュアリーカーは日本の販売価格の3倍近い値がつけられているが、ここで契約をしていく人がいるからこそ、実際にディーラーがここに存在するのだろう。
バンコクのキッザニアの象徴であるエアアジア
そんな「サイアム・パラゴン」内にはいくつか子ども向けスポットがあるが、中でも大きな施設はふたつ。「キッザニア・バンコク」と「シーライフ・バンコク・オーシャンワールド」だ。
「キッザニア・バンコク」は職業体験型のテーマパークで、子どもたちが様々な職業を体験できる。日本には2箇所あるが、タイは体験できる航空会社が「エアアジア」になっている点など、いくつか日本と異なっている部分がある。
ただ、タイのキッザニアはスペースは決して広いとは言えない。そのため、大人のスペースが極端に狭い点は親世代には難点になる。キッザニアは子どもの体験を重視することから様々な事柄を子どもに任せるため、大人が入れるエリアが限定される。もしここに子どもを連れ行く場合、事前にスマホなどのモバイル機器の充電残量を確認しておきたいところだ。大人はなにもすることがないので、スマホがないと手持ち無沙汰が半端なくてつらいのだ。
水族館はこの先の地下にある
「シーライフ・バンコク・オーシャンワールド」は「サイアム・パラゴン」の地下にある。大都会の真ん中にある水族館であるが、それでも高さが数メートルもある水槽などは圧巻で、巨大な魚が優雅に泳ぐ姿には癒やされるだろう。タイならではという点では淡水魚のエリアにも注目したい。アマゾンにいそうな巨大な魚を間近に見ることができるからだ。
デパートの地下にあるシーライフバンコクオーシャンワールドの入り口
飲食店とスーパーマーケットも充実していて楽しめる
日本のとんかつ店も入居していた
「サイアム・パラゴン」の1階は飲食店が充実している。タイのトレンドを的確に捉えた構成で、いつもたくさんの人で賑わう。高級店が中心になるが、ファストフードもあり、老若男女、あらゆる国籍や宗教の人が楽しめるようになっている点も懐が深い。
グルメマーケットでは果物がおすすめ
「サイアム・パラゴン」はタイの2大デパートチェーンのひとつ「ザ・モール」のグループに当たる。他県では中流階級のタイ人向けのデパートといった印象だが、バンコクにおいてはBTSプロンポン駅前にある「エンポリアム」や「エム・クオーティエ」といった超高級デパートもまた同じ系列だ。
これらザ・モール・グループの高級店に入居するスーパーマーケットは「グルメマーケット」。同スーパーの中では「サイアム・パラゴン」の店舗は最大級の売り場面積を誇っていて、タイ食材だけでなく、輸入食材までなんでも手に入る。
特にこのスーパーで注目したいのは果物だ。他店の比べて非常に甘くておいしい果物が売られているので、甘いものを欲したときにはここに果物を買いに来てもいい。疲れが一瞬で吹き飛ぶような甘さなのである。
タイ料理の軽食も充実しているのがサイアム・パラゴンの特徴
この「グルメマーケット」やレストランの数々はタイの物価からするとかなり高い部類に入る。そのため、店が客を選ぶような状態になっているのは残念なところだ。
とはいえ、「サイアム・パラゴン」は子どもでも楽しめるショッピングスポットでもある。前述の通りファストフードもあるし、「グルメマーケット」の前にはタイの総菜や地方の食べもの、タイの軽食などが売られるスペースがある。このゾーンもかなり充実していて、なおかつ価格も抑えめなので、屋台で買い食いを楽しむ感覚で練り歩くにはもってこいでもある。
円形になったサイアム・パラゴンのフードコート
また、先の「シーライフ・バンコク・オーシャンワールド」へと降りるエスカレーター近辺はフードコートになっている。一般的なフードコートと比較するとやや高めではあるものの、「サイアム・パラゴン」では安価に楽しめるので、家族での訪問に向いている。
「サイアム・パラゴン」は全体的に来場者が多いショッピングモールでもあるので、フードコートは常に満席状態だ。空いている席を確保したら、料理を選びに各店舗を見て歩きたい。タイ式のスイーツや飲みもののコーナーも充実しているので、休憩にも向くし、子どもでも安心して食べさせたいものがたくさんある。
このように、「サイアム・パラゴン」は誰が、誰と、いつ行っても楽しめる高級デパートだ。高級店でありつつ子どもにも向くのは本当にタイでは貴重な存在なので、家族連れの旅行者には断然おすすめである。
【データ】
名称:サイアム・パラゴン
電話:-
時間:10:00~22:00
定休:特になし
URL:https://www.siamparagon.co.th/
地図:Googleマップで確認
記事に掲載された店舗や観光スポット、サービスなどの情報・写真は取材当時のものです。移転や閉鎖、サービス終了や変更などもありますので、ご注意ください。