アジア最大の週末市で揃わないものなし！バンコク「チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケット」を攻略しよう
バンコクはショッピングスポットが充実している。欧米、日本の高級ブランドまでなんでも手に入る。しかし、タイに来たからにはオリエンタルな雑貨やタイ人デザイナーの服などを手に入れたいものだ。
そこでおすすめなのはバンコク最大の敷地面積を誇る週末市場「チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケット」（以下チャトゥチャック市場）である。ウィキペディアでは「おそらく世界最大」と言わしめるこの市場には、土日のみの営業にも関わらず1日に20万人超が訪れるという。
そんなチャトゥチャック市場の攻略法を紹介しよう。
古着店などでは冬服も売っている。タイ人が海外旅行用に買うのだろう。
全体像の把握で以外と簡単！？
チャトゥチャック市場はスカイトレインの「BTSモーチット駅」、あるいは地下鉄「MRTチャトゥチャック・パーク駅」か「MRTガンペーンペット駅」の目の前にある。タイ国鉄が所有するチャトゥチャック公園内にあり、アクセスはタイ初心者でも簡単だ。
BTSモーチット駅から古着セクションに向かう道路にも屋台が並ぶ。
問題はチャトゥチャック市場に足を踏み入れてからである。チャトゥチャック市場はおよそ10万㎡に1.5万軒の小売店がひしめく。そこを自在に歩くにはまずは全体像を把握するべきだ。しかし、心配はご無用。攻略法は案外に簡単なのだ。
まず、英語ができる人であれば、スマートフォンのアプリ「Chatuchak Guide」をダウンロードすれば、店舗紹介のレコメンドを見ながら散策ができる。
ただ、海外なので通信環境の確保に難がある方もいるだろう。そんな人はチャトゥチャック市場に入る門に設置されたインフォメーションに向かおう。門によっては窓口がないが、そこで無料マップを配布している。これを入手できれば鬼に金棒である。
万が一マップが品切れの場合は、門にある看板をカメラで撮っておけばいいだろう。
市場散策、何時に行くのが正解か？
存知のようにタイは常夏である。昼間は1年中暑い。チャトゥチャック市場は屋根付きの半屋内だが、店と人が入り乱れていて、日中はとにかく熱気が激しい。こまめに水分を摂るなど体調管理に気をつけたい。幸い、飲みものを売る屋台やタイ式アイスキャンディー売りも多いので、わざわざペットボトルなどを持参する必要はない。
タイ式アイスキャンディーは塩と氷でシロップを凍らせる古典的な製造方法。
気をつけたいのはトイレだ。トイレは有料で1回3～5バーツ。おつりはあるが、100バーツ札以上は嫌がられる。場所も大体が門の近辺など外側にあるので、市場の奥深くへと潜入する際には事前にトイレは済ませておくべきだろう。
体力勝負の市場なので、最も最適な時間帯に訪れ、熱気にやられないようにしたい。チャトゥチャック市場に適した時間帯は午前中か夕方になる。タイ人は夕方になると動き出すのだが、暑さを避けるためなのだ。
推奨は日曜の午前中。土曜の午前中は翌日を見据えているため相手も強気で、チャトゥチャック市場の楽しみのひとつでもある値切り交渉が難しい。かといって、日曜の夕方は店じまいが始まっていて交渉どころではない。そうなると、暑さも避けられ、ある程度店主が焦っている可能性のある日曜午前中がいいのである。
雨期など曇りの日も案外チャトゥチャック市場訪問のベストタイミング。
おすすめのエリアと土産物
チャトゥチャック市場は「セクション」に分けられる。マップを見るとわかるが、住所のようにセクションとよばれる区画に分けられているのだ。店舗はセクション+ソイ（路地）の番号で住所が構成されているので、ネットであらかじめ目星をつけた店はその住所とマップを頼りにすればすぐに辿り着くことができる。あるいは、通路の辻にセクションと通路番号が掲げられているので、それを見ながら移動するといい。
通路内にあるセクション案内板。これはセクション2の41/2の通路ということ。
またありがたいことにセクションごとに大雑把にジャンル分けがされているので、ほしいものが集まるセクションに向かうのも効率よく買いものを楽しむ術になる。取材時点でのセクションジャンルは以下のようになっている。
- セクション1：アンティーク関係
- セクション2・3：ガーデニング関係
- セクション4：タイ人の新進気鋭デザイナーの服飾店など
- セクション5・6：古着
- セクション7・8：オリエンタル雑貨など
- セクション9・11・13・15 = ペット関連
- セクション10・12・14・16・18・20・21・23：一般的な服やミリタリー系などのファッション関連
- セクション17・19：インテリアや陶器など
- セクション22・24・25：アートなど
- セクション26= 古本,アンティーク
セクション4は日本人バイヤーも注目する、タイ・ファッションの最先端でもある。
セクションによっては人気がなくて涼しいが、実際、見るものもあまりない。
チャトゥチャック市場にはなんでもあると思っていい。そうなると、例えば土産物にはなにがいいかと頭を悩ますことになる。そこでおすすめしたいのはこれらの商品である。
まず、今一番人気があり、無難なものは「果物型石鹸」だ。見た目は本物の果物ようなリアル感があり、かつ天然素材のみの肌に優しい石鹸だ。しかも、3つで100バーツなど非常に安価。
一見果物屋台だが、これはすべて石鹸。
それから、あまり知られていないものでは「ココナッツチップス」もある。「サムイ」という銘柄は特に香ばしさが強く、甘さ控えめなので、大人にも好まれる味わいだ。小さなパックに入っているので、いわゆるばらまき系お菓子としても重宝できる。5袋セットで150バーツ前後。乾物屋で売っているので、値切り交渉も可能だ。
クセになるおいしさのココナッツチップス「サムイ」。
マニアックなものであれば「コーヒー豆」もおすすめ。10年くらい前からタイ北部はコーヒー豆の生産に力を入れている。大麻などの違法植物栽培の代替として政府が推し進めているのだ。タイの山岳少数民族が作るコーヒーをぜひお土産に。
週末じゃなくても雰囲気が味わえる「JJモール」
旅程によっては滞在が土日にかかっていない人もいるでしょう。チャトゥチャック市場は基本的には土日だけなので、ほとんどの店は平日は閉店している。一部は営業しているが、主にガーデニング関連なので、旅行者が行ってもなにもならない。
しかし、近年はチャトゥチャック市場の人気拡大に伴って、近隣にモールができている。その中でも老舗格の「JJモール」は平日も営業している。BTSモーチット駅から見るとチャトゥチャック市場の反対側にあるが、大きな建物なのですぐにみつかる。週末ほどの活気はないが、むしろ目当ての店がこのJJモール内にあるのなら、平日の方が行きやすい。
チャトゥチャック市場はタイらしいオーラと活気が全開に放出される市場だ。買いものはしなくても、屋台で買い食いをしながらぶらぶらと歩いて回ってもいい。ここはタイに来たら外せないスポットなのである。
チャトゥチャック市場のランドマーク「時計塔」そばの「サマン・イスラム」のチキン・ビリヤニは美味。150バーツとちょっと高いが。
【データ】
名称：Chatuchak Weekend Market
住所：Kamphaengphet Rd. Chatuchak Bangkok
時間：週末8時ごろ～18時ごろ（店によって違う）
定休：平日（平日も営業している店もあるがごく一部）
最寄り駅：BTSモーチット駅、MRTチャトゥチャック・パーク駅、MRTガンペーンペット駅
URL：https://www.chatuchakmarket.org/
参考：https://www.thailandtravel.or.jp/chatuchak-weekend-market/
地図：Googleマップで確認
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